国道254号線
自己評価 ★★★★★ / 2009年10月
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自転車練習の距離として、ここ数年は1日200km超えを実施する機会が増えてきて(と言っても年に1〜2回程度ですが)その練習コースも自宅〜山中湖往復に留まらなくなってきました。 そんな時、国道の距離をいろいろと眺めていた時に見つけたのがこの国道254号線でした。このルートは東京都文京区から長野県松本市に至る、全長223.6kmというもので、早朝に出発して、電車で帰るプランであれば1日で走破できるだろう、という手応えのあるものだったのです。 早朝2時に起床、3時過ぎに出発してスタート地点である東京大学近くの本郷三丁目交差点に到着。スピードメーターの距離を一度リセットし、4時過ぎに改めてスタート。やはり10月ともなれば少し肌寒いものです。 途中、小雨に見舞われたり、また他の国道との重複区間に至っては「254号」の標識を見失うなど、多少道に迷ったものの「自動車専用道路」による自転車通行不可ゾーンというものも全く無く、また交通量もそれほど多くは無く、実に走りやすいコースでした。 しかし、そう言っていられるのも途中までで、群馬県に入ってからの中盤〜長野県の後半に至っては平均勾配9%の山岳地帯が続き、疲労の蓄積された身体に容赦なく追い討ちをかけます。 そんな状況の中でフッと視界が開けた光景。眼下に広がる自然溢れる世界。 国道254号最大の難所であり、最高標高地点947mを構える内山峠で見たこの光景は、それまでの苦労を一瞬忘れさせるにふさわしい自然を魅せてくれました。 峠を越え、あとはゴールまで下るだけ…と思いきや残念ながらそうではないのが254号。 というか、山中湖往復の場合はスタート地点とゴール地点が同じだから、上ったぶんだけ下りて来れるのですが、One Wayルートの場合はそんな事は決して無く、むしろ長野県というアルプスの中心に向かって上っていくわけなので、この後も2つ3つ峠を越えなければならなかったのです。。。 そして陽も落ちかけた頃、最後の難所である三才山トンネル有料道路に挑みます。 ここまで200kmを走ってなお、この山岳地帯は全く容赦をしてくれません。疲労困憊もとうに限界を超え、ただ道が続く限り、ただ突き進む一台の自転車。 何とか山岳地帯を脱し、最後の松本トンネル有料道路を抜けた18時、ついに国道19号との交差点である終点に到達。 そこにはモニュメントも何もありませんでしたが、ただ、やり遂げた安堵の気持ちで一杯でした。 すっかり暗くなった道を松本駅まで走り、自転車を輪行袋に詰め、特急あずさで一気に新宿まで戻ります。その時間、3時間弱。 15時間掛けて辿り着いた場所からわずかな時間で戻れてしまうのは…いやはや、便利な世の中になったこと。 スピードを求める現代において、こういった環境は賛否両論あるとは思いますが、良い部分にスポットをあてれば、このような練習を決断させるに足る要因でもあるわけですから、決して悪いことばかりではないと思うのです。 ところで総走行距離は、自宅〜スタート地点の移動と、ゴール〜松本駅までの移動を含めると246km。単独走行での自己記録更新となりました。 さて、次はどこへ行こうかな。 |