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1998年10月

 

図らずともグランドキャニオンの朝日を見ることに成功した我らが一行は、次なる目的地にして最も楽しみにしていたラスベガスに移動するのであった。…とは言っても、やっぱり車で5時間ほどかかってしまうのだが。

ラスベガス

さぁ、眠らない街、ラスベガスに繰り出す前に、まずはやっぱりホテルを探さなければならない。ここまでさんざんケチってきたので、せっかくだからここではいいホテルに泊まろう、ということを考えていたわけで、その時点で世界最大ホテル「MGMグランド」に泊まることにする。しかしまぁ、高い部屋はキリがないし、そこまで金銭的余裕はないので、クイーンサイズベッドクラスの部屋に泊まることにする。ちなみに料金はツインルームで120ドル程度。ん〜、やはり今になって思い返せば、ニューヨークのホテルでこのクラスの部屋に泊まりたかったら、この倍の料金はかかるだろうなぁ、と感じるところである。

…ところでこのホテルに辿り着くまでの間、車を停めていたりすると警官が「Get out here!!」とか本気で睨んできたりしたので結構ビビっていた私に対し相方が、たまには一人で部屋をとってこいや、などと意地悪をするもんだから、中学生レベルな英語力な私、かなーり苦労したのだが、なんとか意思を伝えることができ、無事に部屋を確保することができたのだった。

さて、宿も決まったので、巨大な駐車場に車を停め、まず荷物を放っぽり出すために部屋に行く。とにかく、ホテルのフロントからその迫力に圧倒されていたのだが、カジノ一色のロビーを抜けエレベーターに乗りそこから部屋に着くまで、金色に装飾されたそのインパクトにただただ押されるばかり。

とにもかくにもカジノへGO!

ホテルのカジノで遊ぶんでもいいのだが、いささか最低料金が高め。また、せっかく街一色がカジノなんだから、まずは手頃な店探しを兼ねた散歩をする。そして、低料金でもそれなりに楽しめる店に狙いを定め、いざ勝負♪
とは言うものの、まぁ、実はあまりルールがわかっていなかったりする私。おまけに英語がワカラン。また途中で席を立つ方法?というか、言い方とか、それからチップとかがイマイチよくワカラン。そんなもんだからわかるゲームを小額ずつ賭けていって、スッカラカンになったら席を立つ、と言った方法で、ん〜、まぁ、雰囲気を楽しむ、といったところかな。
でも、ゲームの中でルーレットに関しては結構面白くて、はじめのうちは元手の3倍位まで勝っていたのだが、途中ディーラーが変わったとたん、なぜか連敗に次ぐ連敗と。

とまぁ、そんな感じで不夜城ラスベガスの夜はふけていくのであった。ふむ、機会があればもう一度行きたいなぁ。でもそれには、金に糸目をつけない踏ん切りと十分な資金、そしてルールをよく知ってからでないと心から楽しむことはできないかもしれないね。

 

 

デスバレー国立公園

さてさて、楽しかったラスベガスも、そう長く滞在しては先に進めないので一日で切り上げ、とっとと次の目的地、デスバレーに移動する。ご存知の方も多いかもしれないが、デスバレーは世界一標高の低い場所にあって、かつ猛烈な熱さのため、そこにあった海が干上がって塩分だけが残った、という広大な地である。

てなわけで、猛烈な熱さなため、夏に行ったらマジで死ねる。50℃にまで気温が上昇するため、車も故障すること請け合いです。我々は時期的に運良く秋半ばだったため、少々暑いなぁ程度で済んだので、最悪の事態には陥ることはなかったのだが…

ば、馬鹿野郎ぉ!!なんでガソリン入れとかなかったんだよぉおお!!

かろうじてスタンドもどきを発見、通常の2倍以上というボッタクリ価格のガソリンを泣く泣く入れ、事無きをえたのだが…もしGSがなかったらどうなっていたんだろう。いや〜ヤバかった。だって、まわりになぁ〜〜んにもないのだから!

 

四苦八苦しつつも何とかデスバレーに到着。観光ポイントはいくつかあるが、まずは有名なバッドウォーターへ。あたり一面、全て塩!そう、世界一海抜が低い地点である。一応、水らしきものはあるのだが、きっと滅茶苦茶しょっぱいんだろうなぁ。しかしこんな所でも生きている虫などの小動物がいたのは驚き。ってことで、ハイ、チーズ。「だっちゅ〜の。」(核爆)
・・・そ、それから綺麗めな塩を選んで少しなめてみたのだが…これがしょっぱいを通り越して、苦い!のだ。こりゃいかん。そうとう濃縮されているらしい。こんな所で独り取り残されたら、それこそ死が待っている。さすがは死の谷death valley。そうでなくとも夏に訪れただけでもヤバいかもしれん。

 

さてさて、次の観光ポイント、ナチュラルブリッジと名付けられたところに行ってみる。昔ここには川が流れていたらしく、それで出来た穴が広がって橋のような状態になったようだ。これまたデカい。む、そういえば、右の写真を見てみると、たしかに川が海に向かって流れているような地形をしている気がしないでもない。

 

最後に砂漠に寄っていった。砂丘の美しさもさることながら真っ先に感じたのは、とにかく砂が細かいのだ。つぶが小さいのだ。手触りバツグンで、とっても触り心地がよかったのでやみつきになってしまったが…調子に乗って砂地を歩き回ってしまったため、靴の中に入った砂を取るのがこれまた大変。

そうこうしているうちにもあっという間に陽も落ちてきたので、真っ暗になる前に宿を探しにデスバレーを後にするのであった。

 

 

セコイア国立公園


翌日。ここまで比較的早く予定を消化することができたのは、グランドキャニオンに費やす時間が意外に少なかったためだった。理由は…やはりどこも同じ感じがして、飽きてしまったかもしれない。そこで、予定にはなかったのだが、急遽もう一箇所の国立公園に行くことにした。有名なヨセミテには遠すぎるので、その中間地点にあるセコイア国立公園に行くことにした。
ここは、ようするに森林地帯なのだが、その木々がとにかく高く、そして大きいこと!で、木もでかけりゃその実もでかい!例えば松ぼっくりがあるのだが、その大きさ、日本のそれの10倍はあるだろうか。いや、本当に。

何本か木が倒れていて、それが道路を横たわって倒れている場合、横着なアメリカ人(かなり偏見?(笑))のこと、写真のように穴をあけてそのままにしていたりする。まぁ、ますますその大きさが実感できるわけだが。また、右の写真のように、橋のように渡れてしまうほど太い木も横たわっていた。さすがに本当に橋として渡るには強度に心配あるので途中までしか車で乗ることができないが。ふむ、アメリカ人、そのへんはちゃんとわかっているらしい。(ぉ

いやはや、しかしここにきてどういうわけかホッと気が抜けたのは、今まで不毛地帯と言う不毛地帯の中をさんざん移動してきただけあって、ようやく緑あふれる地に辿り着いた、と体が実感したからだろう。ん〜、やはり人間には緑が必要なのだなぁ、と。


 

車を降りて、実際にこの体で実感してみる。
そして、お決まりのポーズでハイ、チーズ。

 

 

そして最後に再びロサンゼルスへと戻り、最高の思い出を作ってくれることになったPantry Cafeにて最後の晩餐を堪能して初めての海外旅行は幕を下ろした。

男二人の気ままな、そして無茶で強引に満ちたパワフルな旅はいろいろと波乱含みではあったけど、今でも良き思い出の1ページとして心に焼き付いている。
この後も国内外限らず、今回の無茶な経験に負けず劣らずといった旅が続いていくのだが、それも間違いなくこの経験がその底上げに一役買っているのだろう。そして…そういう生き方こそが自分にとってもしかしたら一番似合っているのかもしれない、と思うのだ。

 

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