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〜 レースギア預託、T1移動、PalmCove宿泊 〜


8:40過ぎ、起床。

今日はCairns側のメイン会場:T2にRUNギアを設置したのち、シャトルバスでPalm Coveに移動し、T1にBIKEギアを設置することが主なタスクだ。

普通の人はT1設置が終わったらまたシャトルバスでCairnsに戻るけど、自分の場合はそのままPalm Coveに一泊するので、宿泊グッズ&明日の朝食&SWIMギアも持参しなければならないという、お荷物お抱えスケジュール(汗


軽く朝食をとって、荷物を準備。
片側にRUNギア、反対側にBIKEギア、背中にSWIMギアや朝食もろもろの入ったストリートギアバッグを背負う。
あとPalm Cove側のホテルにチェックインするための予約票はもちろんだけど、念のためパスポートも持参。
持参するとレース当日、ストリートギアバッグにこれを入れることになるので少し不安だったけど、まぁ・・・そうでなければホテルに置きっぱなしなわけだから、リスク的には似たようなもんだろうということで。。。


大荷物を抱え、バス停へ。



って、目の前でバスが行ってしまう。
時刻表を見ると、次のバスは、、、あらまぁ20分後。


なので通りを挟んだ向かいのスーパーに行く。
大通りでセンター付近に植え込みがあって仕切られているとは言え、その途中に通行できるような通路の仕切りもできているので、いわゆる「ななめ横断」がデフォで出来るようになっているのが面白い。
実際、ときどき横断する人の姿も見たし。



さすがに車がビュンビュン走っていくから、なかなか横断できなかったりして、少し歩いて横断歩道に迂回するのとどっちが早いんだろう、みたいなw


とりあえず少し待って無事横断し、お馴染みのスーパーに入る。
そしてサンドイッチを2つほど、ササッと購入。
1つは明日の朝食用だ。

長距離レースでは朝食にいつも苦労するけど、今回はそれに加え、レース前日の宿泊地が今回の滞在地とは違うので周りの環境が分からず、今までで一番落ち着かないかな。
せめて食料だけでも、IRONMAN韓国の時のように「お湯を入れて15分でご飯モノが食べられる非常食」を日本から持ってくればよかったかな。。。



定刻から少し過ぎて、バス到着。
今日はこの往路1回だけの乗車だから、普通の乗車券にて。

そして揺られること10分、目的地に到着。メイン会場に向かう。


おぉ、賑わっているな。
いよいよ盛り上がってくることを体感する。


T2の入り口でボランティアにアンクルバンドを見せて中に入る。



そしてテントに入り、自分の番号のフックを見つけ、RUNギアを引っ掛ける。




まぁ、予想通りあっさり終了。


さて、抱えていた荷物をひとつ減らせたところで、、、予約したシャトルバスの時間まではまだあと1時間ほどある。
そこで、港のカフェに入ってみることに。

注文したのはアールグレイティー。お値段4ドル。
おぉ、けっこう量があるな。

しばしまったり。





朝、路線バスに乗り遅れて20分ロスしたけど、べつにどうってことは無かったw


それにしても風が強い。
ただ雨は、幸い止んでくれているようだ。
けど天気予報では一日中ぐずついているので、折り畳み傘が手放せない。



11:20、予約していたシャトルバス乗り場へ向かう。
その道中、預託したBIKEをトラックに載せるボランティアたちの姿を目にする。



昨日、雨の中を預託しなくても、今日だったら雨ざらしにならなくて済んだのかなぁ・・・なんて思ったり。
けどこれも無料ながら事前予約制。
そして、このあとPalm Coveに泊まることを考えると、やはり昨日のうちの預託が自分にとってのベストチョイスだ。


などと思いながら歩く。
そしてシャトルバス乗り場到着。
いや、移動時間は2〜3分だけど(何



バスの提供はDownUnderTours。初日、キュランダ観光のときに乗ったのと同じバス会社だ。

乗車口でボランティアが案内してくれていて、んで
「予約してる?」
って聞かれはしたものの、特に予約画面を見せたり名前を伝える必要もなく。なんて緩いんだw

BIKE預託のときはタブレットを使って本人確認をしていたけど、やはり盗難の危険性の有無でそのへんの厳しさ・緩さがあるのかも。

オンラインエントリーのときから、このシャトルバスについては有料&予約制の案内があったほか、ブリーフィングでも同じような案内があった。
そして、まだ予約していない人はEXPOのInformation Centerで受け付けている、ということもあり、実際その予約の列も出来ていたけど、当日の現場はこの有り様w
まぁべつに値段もそう高くないし、堂々と乗れるから、ルール通り予約するのが正解。





11:30、満席になったのか、定刻より若干早く出発。
40分ほど掛けてPalm Coveへと向かう。




初日、キュランダに向かうときと同じハイウェイを走る。
あのとき見た光景と、これからレースへと向かってゆくキモチを抱きつつの光景。
同じ景色なのに何となく、その見える光景が違ってくるのが不思議なところ。


やや曇りがち、そして時々雨がパラつく中をひたすら北上する。

そして道中、やはりBIKE自走する選手の姿も結構見かけた。
自走するなら30km。まぁ、走れない距離ではないわね。




が!
中にはRUNで向かう姿も!

大丈夫かこれ。結構距離あるぞ。
・・・なんて会話を隣の外国人と交わしつつ。

いやはや、凄いな。。。
レース明日だぞ。疲労ちゃんと抜けんのかな。



そうこうしているうち、いよいよ到着したのか、ハイウェイを抜けて細い道へと入ってゆく。

ヤシの木に囲まれた道、海沿いの道をデカい観光バスが走る。
高い波、揺れるヤシの木々。



そして多くの選手が行き交う姿。



バス到着。お礼を言って下車。





雨は幸い、まだ止んでくれているけど風が強く、間近で見る波はめっちゃ高い。



昨日のブリーフィングにあったように、ローリングスタートは遠慮せず早めに出たほうが波がマシらしいので、明日はそれに従おうw







雰囲気を楽しみつつも、少しすると日本語T1ツアーの時間だ。

ツアー参加は任意だし、ロングのレース自体は何度も出ているから不安要素は無いけど、初めて出るレースなだけに、もらえる情報は収集しておくに越したことは無い。


というわけで集合場所であるT1入り口付近に向かう。
すでに日本人選手が十数人、集まっている。
なんか、オーストラリア Palm Coveにあって、このへんだけ日本のようだw


12:30、日本語T1ツアーが始まる。
解説するは、、、おっ、ブリーフィングの時と同じ人物、相性「ジャック」さんによる解説だ。
れっきとした日本人だけどw




そして、相変わらずジョークを交えながらT1の流れを説明してもらう。
やはり、おおよそはいつものレースと同じ感じだ。

そして何度も言われたけど、各パートのギアバッグに設置・アクセスできるのは今日の締め切り時間まで。これを過ぎたらアクセスできない。・・・という念押しがちと怖いけど、それも特段、いつもと同じルールだし、何度もしっかりチェックしたから、きっと大丈夫のはず。

ちなみにCairns:T2にこのあと戻って夕方から開かれる日本語T2ツアーは、すでに締め切り時間後の解説だけど、もしアイテムを忘れたとしてもこのツアーに紛れてテントにアクセスできる、という裏技を教えてくれた。
が、自分は今日はこのままここに滞在するので、その恩恵に預かることはできないけど。

まぁ、最悪の最悪はRUNシューズさえT2にあればいい。だから心配することは無い。




T1ギアテント、着替えテント、トイレ、BIKEラックへと移動しつつ、解説が進む。
おぉ、、、すっきり晴れてきた。むしろ暑いくらいだ。



「見てください、皆さんの日頃のおこないが良いから晴れてきた」

いやはやホント、これは助かる。
天気予報でもこの後、等圧線が広がっていき、波も今よりはマシになるとのこと。

明日は期待できるかも。


ずらりと並ぶBIKE。
みんな速そうだ。
そしてお高そうだw



ちなみに自分は昨日、BIKEカバーを掛けて預託したわけだけど、どうやら目的に関わらず、そういったカバーの一切は外されて破棄されるとのことだ。
カバーごと強風に飛ばされて危険だから、というのがその理由らしい。
ただ、サイクルコンピュータ等を覆うためのビニールはそのままにしてくれるらしい。

さて、自分のカバーはどうなっているだろうか。
あとで見に行こう。


いくつかの質疑応答を経て、ツアーが終わる。

まずは手持ちのBIKEギアを設置するためにテントに戻り、ラックに掛ける。
中身のアイテムもカンペキのはず。
大丈夫。大丈夫。




そして肝心のBIKEチェック。



BIBナンバーに従って自分のBIKE設置場所を確認し、これを見つける。
おぉ、カバーは確かに外されていたけれど、サイクルコンピュータまわりに巻き付けてくれている。



ただ、もともとここにはDHバーごとビニールで覆っていたので、せっかく巻き付けてくれたこのカバーを自ら破棄。ビニールだけの状態にするw


その他のパーツも、一晩ズブ濡れになってたけど、ひとまずは問題無さそうだ。
あーしまった、チェーンオイル、持って来れば良かったかな。。。
昨日、少し多めにさしておいたから大丈夫だと思いたいが。


残り、BIKE本体に対する準備は明日の早朝、ドリンクボトルを設定する程度だ。
なので今日することは・・・あ、そうだ。

チタンネックレスを外し、BIKEフレームに巻き付けておく。
いつもSWIM中は念のため外していて、BIKEから使用するけど、かつてアイアンマン北海道で直前まで付けたままにしているのに気付き、慌ててBIKEバッグに入れに戻ったことを思い出したからだ。

ってか、フレームじゃなくてギアバッグに入れればよかったのかも。
まぁいいやw



全ての作業を終えて、出口へと向かう。

T1の出入口付近では、自走してきた選手が黒いテント内で写真撮影をしている。
そいやT1ツアーで「写真を撮って云々」とか言ってたけど、ほんとBIKEに関しては比較的厳重にチェックしてくれている、のかな。
ありがたい。




そのテントの近くには、これまたゴツいBIKEが凛として設置されている。
BIBナンバー、1、2、3・・・



これがプロ選手の機材か。
やはり格が違うな。。。


けど自分の愛車、我らがSPECIALIZEDとの付き合いはかれこれ20年にもなる。
今となっては骨董品のような、周りと比べるとどうしても見劣りするモノだけど、いけるところまで、最後まで一緒に共に行きたいと、、、そう誓った前回のレース。

果たして夢のIRONMAN KONA: World ChampionShipまでこの愛車と共に闘っていけるだろうか。

いや、闘っていきたい。




T1を出て、改めて海を眺めてみる。
うっわ、やっぱすげー波だ(汗

けど、日本なら中止になりそうな波の高さでも、海外レースでは平気で開催すると聞く。
だからこれくらいの波で、負けてはいられないのだろう。



※再生ボタンをクリックすると動画を再生できます。右クリックでダウンロードも可能です。(12.9MB)




街を歩いてみる。









あァ、やはりここには何も無い。
典型的な、リゾート沿いのたたずまいだ。
唯一、事前にGoogleマップで調べていたコンビニ的な店が健在だったので行ってみる。



店内は予想通り小さかったが、カップラーメンはあるようだ。





こちらのホテルの常設備品を確認して、あとでまた買いにこよう。
いずれにせよ、Cairnsであらかじめ買ってきておいてよかった。



14時のチェックインまで少しあるので、オープンテラスな店に入ってみよう。

シーフード、パスタ、ピザ、その他英語でいろいろ。

ふと、そのメニューのうち「トロピカルピザ」なるものが目にとまる。
パイナップルが載ったピザだ。
そういえば昨日たまたまTVで見た料理番組で、ピザにパイナップルを載せてたな。



というわけでここに決定w
サイズは12インチ。どんな大きさだろう。


店に入る。
比較的空いている。

大きいソファに座り、注文。


ふぅ、と息をつき、リラックス。
シャレた瓶から注がれた水を飲みつつ、しばしまったり過ごす。




そしてしばらくしてピザが運ばれてくる。



わ。
12インチ、結構大きいのね。



記念撮影をパシャリしてのんびり食べていると、店員が「なんとかかんとかOK?」と話し掛けてきたので、親指を立てて「おぅ、いぇす」的なジェスチャーを返す。

そうか、どちらかというと自分はこういうやり取りをサラッと理解して、シャレた答えをサッと返したいらしい。
それ以外はわりと、単語とジェスチャーでなんとかなっちゃうからね。
旅のもどかしさはきっと、そこですんなり言葉が出てこないためなのだろう。

今後の課題がまたひとつ。



しかし12インチ。
自分にとっては少し多かったかな。

残そうか迷ったものの、この後は何もやることが無い。時間もたっぷりあるので、ゆっくりと時間を掛けて全部いただくことができた。


そしてお勘定。22ドル。
お釣りを受け取りつつ、明日のレース頑張ってねー、と声を掛けてもらう。



さぁ、ホテルに向かおう。
場所はここから徒歩5分程度の近距離。アイアンマン北海道の滞在ホテルに匹敵する近さ♪




到着したホテルの雰囲気はいかにも「リゾート」って感じで、ここまでのケチったホテルから一気にグレードアップw




受付に行き、チェックイン。
そしてデポジット100ドルをクレジットカードで支払う。



実はエクスペディアで予約した後になってからこのデポジットの存在に気付き、かつCairns側のホテルには無いシステムだったので少し驚いたけど、ホテルにメールで確認したところ、チェックアウト時にちゃんと返金される、との確証ある回答をいただけた。
もしこれが強制徴収だったら、1泊200ドルオーバーになってしまうから、さすがにそれはちょっとね。。。


チェックイン作業の最後に「明日の朝食を4時くらいに食べたい。レストランは開いているか?」「部屋に電子レンジはあるか?」と聞いたら、「そんなに早くから開いていないが、電子レンジは部屋にある」、との回答が得られた。

おぉ、まじか。エクスペディアでは電子レンジは無い、とあったので嬉しい誤算。
実は昨日メールでこの有無を確認しようとしたものの、どうも日本でやり取りしたメールの画面にたどり着けず、確認ができていなかったので、これは嬉しい。
あとでさっきのコンビニに戻って、電子レンジ対応の食料を買い足しに行こう。

それから「5時にはチェックアウトしたい。フロントは開いているか?」と聞いたところ、「24時間オープンしてるよ。」との回答。
よし、ホテルから出られなくてレースに間に合わない・・・なんて事にはならずに済みそうだ。

最後に「明日のレース頑張ってね」、と声を掛けてもらい、部屋に向かう。



通りを挟んで反対側の建物に行き、2階の奥のほうにある部屋に向かう。
そして部屋に入る。

おお!広い!



テレビがデカい!



ベッドがデカい!



キッチンが充実!



そしてバスタブがある\(^o^)/



けどWi-Fiは部屋からは繋がらないっぽいな。まぁいいか。

あとテレビは、なんか砂嵐で全然映らないや。まぁ見ないけどw
あと部屋からプールが見えるけど、この季節はプールは使用できないらしい。まぁ入らないけどw




ちなみにこちらの電子レンジは1100ワット。パワフルだ。






いやはや、それにしても・・・最後の関門、クリアした!って感じだ。

あとは今夜の食事と、明日の目覚ましと、朝食とレース準備をすれば、スタートラインに一直線するだけだ。
よかった、、、ここまで来れた。



荷物を置いてひと息ついた後、さっき下見したコンビニに向かう。
そしてカップラーメンやご飯モノ、ミネラルウォーターその他もろもろを購入。

そういえば今夜の晩ご飯はどうしようか。
昼のピザがまだお腹に結構たまっているので、カップラーメンとかで済ませばいいかw



帰り道。また雨が降ってきた。
今回の旅路は雨ばかりだったな。
せめて明日は晴れてほしい。


さすがにこの時間になるとみんなシャトルバスでCairnsに帰ったのか、ガランとしている。
今ここに残っているのは自分と同じく、今夜Palm Coveで宿泊する選手たちだろう。

ホテルへの道の途中、シャトルバス乗り場で最後のバスが待機。
すでに最終便の時間は過ぎているようだけど、念のため乗り遅れ選手がいないか、待っているのかな?
選手にとっては、ありがたい計らいだ。



部屋に戻る。
改めて買ったモノを見返してみる。
・・・なんか、買い過ぎ?
どんだけ心配性なんだオレw





早めに風呂に入り、出国前に剃ったスネ毛を再度剃る。

そしてシールタトゥを貼る。

去年、IRONMAN韓国で失敗したタトゥ。
あのとき「いつかのリベンジ」を誓ったが、その1年後に早くも叶うとは思わなかった。



念のためGoogleリアルタイム翻訳アプリを使って説明書を見つつ、、、今度こそ!





成功!
ひゃほーい!!
格好いい!


ブリーフィングで「BIBタトゥはテンションを上げるだけの自己満足アイテムだ」と茶化していたけど、実際、うまく貼れなくてもレースには出られるし、けっこう間違った位置や向きで貼っている選手も多く見かけた。

けど、昨年失敗したという想いもあり、自己満足感は人一倍だw



気を良くしたところで、晩ご飯をササッと食べ終える。




そしてロビーに行ってヨメさんと娘とFaceTimeで会話。

明日の完走を誓う。







明日は3度目のIRONMAN、7度目のロングレース。


今回の目標はなんだ?

IRONMAN Legacy Programの条件:12レース完走のフラグ立てを超えた、なにか大切なモノ、大切にしたい気持ち、想い、情熱を、その過程で見つけられるだろうか。

歳を重ね、家庭環境も少しずつ変わり、次第にトレーニングが面倒に感じてきたことも否定しない。

けど、走れば間違いなく、やって良かったと、またやりたいと、、、100%カンペキに思うに決まっている。
だから、明日はめいっぱい楽しんで、苦しんで、そして必ず完走を果たす!



すべてはこの日のために。

IRONMAN Cairns まであと、1日。


大丈夫。すべてはきっと、うまくいく。



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