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〜 アワードパーティ、カジノでの出来事、星空観光、帰国 − エピローグ 〜
7:30 起床。
今回も疲れ過ぎてか、あまり眠れなかった。
昨晩、軽く洗濯したのでドライを掛けたらエアコンが結構うるさくて、それも原因かも。
ってか、なんだかんだで結局、2時過ぎまで起きてしまった。
さて、今日はスペシャルニーズバッグの回収と、メダルへの完走タイム刻印と、アワードパーティ、そして帰国の荷造りと星空観光だ。
SPバッグの回収時間が9〜11時と決まっているので、いったんこれを回収して戻り、荷造りをしたらアワードパーティまでカジノで遊ぶプラン。
軽く朝食を食べて、Finisher Tシャツを着て、出発の準備。
で。
SPバッグ回収にBIKEで行こうとしたけど、またもや雨が降ってきた。
oh...
なので徒歩とバスで行くことにする。
で、バス停に向かうっている時はすでに晴れているというw
まぁいいや。
初日、初めての土地、英語に囲まれたこの風景も、1週間いればすっかり慣れたものだ。
ここにいられるのも、あと少しか。
やがてバスが到着する。
手を上げ、バスが停車。
扉が開き、中に入る。
そして運ちゃんから1日チケットを購入する。
いやはや、当初のプランではバスに乗ることは全く想定していなかったけど、終わってみればモーレツに使いまくってるな。
少し離れたホテルだったので苦労も多少あったけど、そのぶんレース当日はSWIM会場のすぐそばに泊まれたし、バスにも乗れたし、昨晩も大荷物を抱えてBIKEで戻れたし。
とりあえず、うまくいってよかった。
でも仮に次があるなら、今度は間違いなく中心街に泊まるだろうけどねw
メイン会場到着。
そういえば、、、メダル刻印ってどこでやるんだ?
Information Centerで場所を教えてもらう。
どうやらオフィシャルグッズ販売のテント内にあるらしい。
ということで探すこと少し。
レジ横で無事、メダル刻印コーナー発見。
あまり目立たないから見落としそうだ。
受付のオネーチャンに刻印したい旨を伝え、用紙に名前とタイムを書き込む。
紙を渡す際、予約済み&支払済みであることを伝えてメダルを預ける。
ちょっぴり順番待ちがあって、掛かる時間、およそ20分だそうな。
ただ待つのもアレなので、その間にSPバッグを回収しに行ってこよう。
場所は昨日のFinishテントあたりらしい。
雨上がりの水たまり、反射する太陽の光でキラキラした一帯を歩く。
蒸し暑くなってきた。
少し歩いて、到着。
わ。無造作にごちゃっと置かれてるなw
少し探して、自分の圧縮袋なBIKEのSPバッグ発見。
続いてRUNバッグは、、、
あれ、まだ届いていないらしい。
なので届くまでの間、そのへんをぶらぶらしつつ、しばし待つ。
会場の撤収作業が進んでいる。
激闘を繰り広げたこの場所も、賑わっていたEXPOも役目を終え、その翌日には徐々に普段の様相へと戻ってゆく。
そのさまを眺めつつ、ちょっぴり寂しさを覚える。
ぐるりと散歩して戻ってきたら、いい感じのタイミングでバッグが並べられて、、、いや、ぐちゃっとばら撒かれていたw
その中から無事、圧縮袋を回収。
よかった、これで帰りの梱包ができる。
結局、今回はSPバッグをさほど使わなかったけど、圧縮袋での代用アイディアも含め、うまく準備できてよかった。
けど、レジのビニール袋がNGと発覚したときは少し焦ったな。
次はルールブックをもっとしっかり理解して読むようにしよう。
2つの袋を手に、返却会場を出る。
って、出口でナンバーチェックらしきモノも何も無いという。。。
たしかアイアンマン北海道ではチェック、あったよなぁ。
BIKE回収のチェックこそ、そこそこキチンとやってたけど、それ以外は結構緩いなw
メダル回収に向かう。
おぉ、名前と、各パートのタイムがレーザーで刻まれている。
20ドルでこれはちと高いかもだけど、とりあえず初めてのケアンズだからね、まぁいいかなと。
これも記念だ。
さて、戻るか。
と、ふと目に入ったオープンカフェ。
出発前に朝食を少し口にしたけど、改めてカフェで小洒落たモーニングといきますか。
メニューはあまり迷うこと無く、パンケーキとカフェラテを注文。
日本でもお馴染みのメニューが、お国によってどう違うかを試したいのもあり。
注文後、しばしまったり。
昨日のレース速報のWebサイトを見たり、ウォッチのラップを確認したり。
ふと、隣のアジア人らしき家族連れから声を掛けられる。
どうやら写真を撮ってもらいたいらしい。
んで手渡されたiPhoneを持ち、
スリー、トゥー、ワン、ピクチャー。
ワンモアピクチャー、
ワンモア、
もいっちょワンモア〜。
なんて何枚も撮ってあげたら笑っていた。
うん、いい笑顔が撮れたと思うよ。
無事に完走したことと、英語圏に1週間も滞在したことで雰囲気にも慣れたのだろう、のびのびと気持ちをオープンにできた賜物かもしれない。
Thank you ! と、iPhoneを返したちょうどそのタイミングでパンケーキとカフェラテが運ばれてくる。
そして去り際に
Enjoy〜
と、ひとこと洒落た言葉を掛けてゆくのが欧米、だよね。
わ、すごいなこりゃ。
ラテも甘いw
早くも溶けつつあるアイスを優先的に食べつつ、その甘い朝食をしばし、堪能する。
それにしても、もしホテルを出発するときに晴れていて、BIKEで行ってたらここには入らなかったかも。
よかった。
さて、そろそろ行くか。
そいやお会計はどうするのかな?と、周りを観察していると、、、どうやら店員さんがテーブルの番号を客に伝えて、それをレジで伝えて支払うというものらしい。
へぇ、そんなんでいいんだ。
大丈夫かな。
と、まずは店員さんを捕まえねば。
忙しそうに立ち回る店員さん、しばらく待ってアイコンタクトをし、無事に番号を教わる。
そしてレジでお会計。
お値段は25.5ドル。高いな(汗
でも、間違った番号では無いことは確かだったから、まぁこんなもんだろう。
いったんホテルに戻るべく、バス停へと向かう。
すっかりこの辺も慣れたな。
往来する観光客に交じり、街を歩き、信号を渡り、バス停へ。
少し待ってバス乗車。
目的地を伝えて一日券のレシートを見せて、難なく乗車。
そして10分ほど乗って到着。
ブザーを押して、バス停に到着し、お礼を言って降りる。
部屋に戻る。
っと、まだホテルによる部屋の掃除は始まっていないらしい。
早いところ片付けて部屋を空けなければ。
広げた洗濯物は、まださすがに湿っている。
今夜か明日の朝まで粘ることにしよう。
ハードケースを開け、工具を取り出す。
死闘を繰り広げたBIKEを分解する。
エアキャップにくるんで、順番に詰め込んでゆく。
初日、組み立てたときの事を思い出しつつ、その逆の手順で作業を進めてゆく。
何となく寂しい気持ちを抱きつつも、、、
相変わらずこのハードケースの梱包は、なかなかしっかり収納できずに苦労する(汗
四苦八苦することしばらく。
ようやく全部しまうことが出来た。
ちなみに時間を計ってみたけど、なんだかんだで2時間くらい掛かってしまった。
ソフトケースがいいのかなぁ。。。
けど、頑丈さはピカイチだからなぁ。
まぁ、そのへんはまた後日悩むことにしよう。
明日の帰国時に必要になるモノだけを残しておき、それ以外の衣類やレースグッズも整理して片付けて、、、無事に作業完了。
さてさて。
それではまた、街に戻ってみるかな。
三度(みたび)の一日券を手に、バス停へと向かう。
日差しの強い、晴れ晴れとした昼。
きっと、これが本来のケアンズの天候なのだろう。
もし昨日がこの暑さだったら、ちとキツかったかも。
でも、滞在中の大部分が曇りや雨だったから、むしろ羨ましいかな。
けど、無事に完走できたから、それだけで充分かな。
それに、今夜の星空観光ツアーは期待できそうだし。
バスに乗り、中心街に戻ってきた。
何度この光景を見たことだろう。
けどそれも、あとわずかの体験。
ということで、カジノへレッツゴー♪
せっかくなので、普段歩かなかったルートを少し遠回りしながら歩いてみる。
まもなく到着。
慣れた足取りで中に入る。
カジノ入口の屈強な警備員に軽く挨拶の言葉をかけて、いざ、勝負。
その対象ゲームは、、、時間も限られているから、ルーレット一択で。
軍資金は100ドル。
アワード開始まで2時間、持つだろうか。
少し台をまわって、席に着く。
チップに交換して、少しずつ賭けてゆく。
・・・が、何度かプレーしたものの、全然当たらないな。
困った。
そんな心配をしつつも、隣の外国人、いや、ここでは自分が外国人か。彼が自分のBIBタトゥーかFinisher Tシャツを見て、「IRONMANを完走したのか?」なんて話をしてきたので、それをきっかけに、下手クソ英語とニュアンスとノリで会話をしつつBETを続けるも、、、あれよあれよで最後の1プレーになってしまった。。。
が!
なんとここで一択で賭けた「16」が当たり、36倍をゲットして、辛うじて振り出しに戻ることができた。
気をよくして、隣の外国人(「だから違うってば」は無しでw)と会話を弾ませながらも、その彼がずっと0に掛けてたので、これに乗じて自分もいってみる。
けど、なかなか当たらないなさすがに。
逆に隣の隣の客は、どうやら友達同士での参加のようだけど、連戦連勝を重ねている。
賭け方は、「確率3分の1、当たれば3倍」にひたすら。
しかも、当ててもケチらずにその多くを賭けては当たり、賭けては当たる。
軍資金全てを3つの山に分けて、2つの山をそれぞれのレーンに賭けるので、勝率は66%。
そして当たればそれなりに増える。
外れてもまだ3分の1が残っている。
必ずしも必勝法ではないけれど、ヤマ勘で適当に賭けるよりは、なかなか賢いやり方なのかも。
で、これが当たってみるみるうちに高額チップにランクアップしていくさまは、これぞギャンブラーって感じで、なかなかのものだった。
自分もそれに乗っかろうかとも思ったけど、この3倍枠のBETはチップ4枚、すなわち10ドルが最低賭け金なので、ちょい尻込みして。
まぁ、自分は今のテキトーな賭け方でそこそこ維持できているから、今回はいいかな。
それよか例の、0に延々BETしていた彼は序盤こそ調子が良かったけど、その後はサッパリで、結局スッカラカンになって去っていった。
が!
その直後のゲームで0が来たという。。。
なんとも皮肉な結果。
で。
実は彼が去った後も自分はちゃっかり0にBETしてたので、ぬわんと36倍を再びゲットしたのであります。
この時点で軍資金は元手の1.4倍くらいに増えたけど、まぁ、3分の2作戦の2人は結局、これを10倍くらいにして去っていったから、それに比べれば可愛いモノだよね。
中盤まで盛り上がっていたこのテーブルも、そんなこんなで今は自分とディーラーのサシになってしまう。
まぁ、平日の昼間だからね。
なの軽くBETしつつも、そこからは世間会話をずーっとw
ディーラーのオネーサンはアジアっぽい風貌だなと思っていたけど、話によるとマレーシアから14年前に一人でここに来たそうな。
英語も最初はおぼつかなかったけど、練習を重ねて今やペラペラなのだそうな。
まぁ、ペラペラじゃないとディーラーなんか務まらないわな。
それからIRONMANはマレーシアのランカウイでもやっているので、開催される11月の気候のことを聞いたり、「出たことある?」って冗談で聞いたら、いやいや、200m走ったらもうゼーゼーだ、なんてことを言ってたり。
ちょうど近くのヒマそうな従業員も交じってきて、IRONMAN Cairns談話をしたり、「完走したの?すごーい!」なんて言葉をかけてもらっていたら、そのお祝いというニュアンスで、飲み物をおごってくれた♪
ただ、その後は時々の別の客が少し入っては出て行きを繰り返しつつも、なかなか当たらずに軍資金がみるみる無くなってゆく。
BIBナンバーや、年齢や、完走タイムの番号に賭けたりしたものの、そう簡単にはいかんわな。
話に夢中で、どう賭けるかなんてことを考えず、ちとテキトーにやり過ぎたかな。。。
けど、アワードパーティの時間まで持たせるという目的は達成できそうだ。
ラスト前、ハズレ。
なんと、16。
そしてラスト、、、
残念、負け。
なな、なんとまたもや16。。。
序盤、瀕死の状態から36倍をゲットし、辛うじて復活した時と同じ番号、しかもまさかの2連続出現という、なんとも劇的な終わり方になった。。。
最後、何かの映画で見たシーンのように、ドリンクのコースターをお土産にもらうことにして、それから会話をたくさん出来たことに感謝の言葉を交わして。
まぁ、100ドル負けちゃったけど、楽しい思い出ができたから、よしとしよう。うんw
英語の上達のコツは、練習練習。
あとは、怖がらずにどんどん話し掛けてみること。
うまく話せなくてもみんな、旅行者には優しく接してくれるから大丈夫。
・・・なんて言葉が印象的だったな。
カジノを出て、ロビーのソファに座りつつホテルの生演奏をしばし聴き、余韻を楽しむ。
15:10、カジノを出る。
アワードパーティの時間にはちょうど良さそうだ。
桟橋を歩いて会場に向かう。
そうだ、昨日、確かにここを走ったんだ。
港町のど真ん中をコースにして、多くの観光客やハイテンションな人たちに、常に声援を受けながら42.2kmを走った。
往復約5kmを4周回。普通だったら飽きるかもだけど、こんなロケーションだったら大歓迎だ。
最後まで歩かずに行く目標は達成できなかったけど、ここまで参加してきたロングレースのどれよりも速いRUNタイムが出せたのは、このシチュエーションの賜物であることに間違いないだろう。
2018年、選手が選ぶナンバー1レースがこのケアンズだった。
BIKEは40kmの2往復+ハイウェイと、あまり面白くなかったけど、このRUNコースに限っては、何度走ってもきっと、楽しいと思えるだろう。
15:30、アワードパーティ会場到着。
おぉ、ここってRUNコース中、酔っ払ったハイテンションな客とハイタッチしまくったバーじゃないか。
オープンテラスな店とはいえ、その敷地内だけでは収まりきらないので、その周辺も柵で仕切って会場にしているようだ。
入り口でアンクルバンドを見せて、トークンを受け取り、中に入る。
このIRONMANロゴ入りのトークンを1〜2枚渡せば、ドリンクや食べ物と交換できるという仕組みだ。
普通だと3〜4枚あればいいとこだけど、なんと8枚も入ってる。
こりゃ太っ腹だ。
会場をざっと見回してメニューを確認、そしてようやくケアンズの地ビールと、Fish&Chipsなるものにありつく事ができた。
なるほど、ポテトと、魚の揚げ物か。さすが海に面した街なだけある。
ちなみに食べ物こそ、それぞれのブースがこの会場に持ち寄ってきた感じだけど、アルコールを含むドリンクは、このバーそのものが提供していた。
だからそのメニューも完全にこの店のもの。
日本を含めて普段、バーなんてところには滅多に行くことが無かったけど、こうして堂々と店に入れて、メニューもじっくり見れて、そして念願の地ビールが生で飲めて。。。
アワードパーティさまさまだ。
それにしても開放的なバーだ。加えて、意外と広々している。
席の確保ができるか心配だったけど、けっこう奥に広かったので余裕で座ることができた。
会場の雰囲気を楽しみながら、ビール片手にFish&Chipsをいただく。
メインステージでは男女のミュージシャンが生演奏を披露している。
その正面には多くの椅子が並んでいる。
あぁそうか、表彰式やハワイロールダウンもここだったっけ。
自分には縁がないレベルの世界だからスルーしてたけど、せっかくだからもう少し早く来てこれを見てもよかったかも。
まぁ、IRONMANの閉会式自体は北海道で一応参加経験があるから、まぁいっかw
もちろん欧米ならではの盛り上がりはあるとは思うけど。
またいつか、将来のレースで参加しよう。
それにしてもみんな、わいわいガヤガヤと賑やかだ。
レース後の集いとはいえ、Finisher Tシャツ姿が無かったらホント、ただの盛り上がっているバーそのものだw
その雰囲気に流されて、ほろ酔いも手伝っていい気分だ。
トークンはまだまだあるので、いろいろな食べ物と交換。
どれもボリューミーで、昼ご飯を抜いてきてよかった。(食べ忘れただけだけどw)
いやはや、ウェルカムパーティとは大違いな、華やかな雰囲気だ。
そんな雰囲気も、みんな同じレースで闘った仲間たち。
なんて安心できる空間なんだろう。
みんな安堵の、というよりは、心底明るいお国柄の気質に囲まれ、幸せな時間が過ぎてゆく。
晴れて、よかった。
完走できて、よかった。
ここに来れて、よかった。
シャンパン、チキン、ケーキと、8枚のトークン全てを使い、ゆっくり流れる時間を贅沢に過ごす。
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17:00、パーティ終了。
メインステージのミュージシャンが撤収し、整然と並べられた椅子も片付けが始まる。
けど店内には引き続き「通常の客」として居座る人たち多数w
そんな雰囲気の余韻を楽しみつつ、自分は会場を後にする。
昨日走った道を歩く。
ゆっくり、ゆっくりと歩く。
次第に遠ざかるパーティ会場の声や音楽。
次第に沈みゆく陽を感じながら、旅の終わりを少しずつ実感してゆく。
昨日走った場所、
初日、歩いた場所。
楽しい1週間だった。
絶え間なく行き交う人々、ランニングに汗を流す地元住民たち。
少しずつ、一般観光客に溶け込んでゆく。
ケアンズ エスプラネード、常に開放されているプール前のモニュメントで記念撮影を求める、中東系カップル。
これに快く応じて、はい、ポーズ。
そしてそのお礼にと、自分も撮ってもらう。
Have a nice day !
なんて言葉を交わし、別れてゆく。
波音と、海風と、人々の息吹。
少しずつ暗くなってゆく景色、その海沿いと公園沿いを、昨日の闘いを思い起こしつつ、ゆっくり進んでゆく。
そして。。。
やがてその道からも離れ、ホテルのほうに向かって歩いてゆく。
結局、バスは使わずに歩いて戻ってきた。
あ。そうだ、スーパーに寄って軽く晩ご飯を買っておこう。
この後は星空観光ツアーが19:20から。
お腹はまだ満たされたままだけど、終わるのが遅くなるかもだからね。
滞在中、何度も寄ったスーパーに立ち寄る。
なんとなく新聞売り場コーナーを見ていると、、、おぉ、IRONMANの記事があるじゃん。
もちろん英字新聞だけど、写真もそこそこ豊富だったので購入。
レジに行き、現金で支払う。
残りの現金は60ドルほどになった。
初日、日本円から両替した475ドルはあれこれ使ったけど、また日本円に戻すと手数料が高くつく。
手数料を取られるくらいだったらカジノをしっかり楽しもう。
そんな想いで調節した現金は狙い通りの残額だ。
もちろん、もしそれ以上の出費が必要になったとしても、クレジットカードがあるから大丈夫だろうけど。
部屋に戻り、少し残っていた梱包作業を進める。
果たして明日の重量制限は大丈夫だろうか。
幸い、手洗いした服はおおよそ、乾いたようだ。
帰国後、改めて洗濯をしよう。
そろそろ星空観光ツアーの集合時間。
ホテル前で待つ。
数分後、ツアーガイドの人がやってきた。
おぉ、思い切り日本人じゃん。
あ、そっかこれ日本語ツアーだったw
ガイドさん2人とIRONMANの話をしたり、世間話をしつつ、夜の中心街を軽く回ったのち、もう1組の客を迎えに行く。
やがて辿り着いたホテル、その場所は中心街からはけっこう離れているな。
まぁ、ホテルからのピックアップツアーもあるし、タクシーも使えるだろう。
まぁ、自分のようなレース目的の人が珍しくて、これが普通の観光スタイル、かな。
しばらく待って、これをピックアップ。
若い女性客2人組のようだ。
そこからはよくある日本人向け観光ガイダンスといった感じで、これからのツアーの説明をしたり、いろいろ観光のことを教えてくれたりと、久しぶりに日本語をたくさん耳にすることになった。
もとより少人数なので、こちらからの質問にも答えてくれたり。
交通ルールの「ランアバウト」は「適当に回れ」なんて意味だってこともここで知ることになったし。
日本車が多いですねーなんて聞いたら、やはり性能の良さが重宝されているらしい。
それに、こちらは道が広いからあまり停止と発進の頻度が高くないので、走行距離10万キロでも、新古車ほどの扱いをされるらしい。
日本ではもう、中古で買い叩かれるほどのレベルだけど、車に優しい運転をすればそんなに持つんだなぁ。
などと話をしつつ、夜のハイウェイを飛ばし、少し離れた場所へと移動。
そして、シーンと静まり返った場所に入ってゆく。
けど残念、夜になって出てきた雲がなかなか晴れてくれない。
観測スポットに辿り着き、しばらく粘ったものの、この雲の層はだいぶ大きそうだ。
一瞬、ちらりと南十字星が観れたけど、それもわずか。
残念ながら期待した星空は雲に隠れ、あまり見ることが出来なかった。
滞在中の雨を含め、乾季の冬なのにこの天候は珍しいのだとか。
まぁ、見れないものは仕方がない。
ツアーはそのへんも心得たようで、こんな時のための代替案、野生のワラビー探しを並行しつつ、移動しながら星空が見えるのを粘ることに。
野生のワラビーか。
小さいカンガルーみたいなものかな?
って、住宅街そばにも関わらず、けっこうあちこちに生息しているのね。
まぁ、珍しいものが見れた、かな?うん。
星空は相変わらずなので、お次は野生のワニを、、、ってこれまたダメもとで探す程度だったけど、生息地のやや奥まった所まで行くことに。
ときどき雨がパラつく中、到達した場所はずいぶんと野生感溢れるシチュエーション。
なんだかメタルギアソリッド3を彷彿とさせる。
残念ながらワニにも出会えなかったけど、地元住民すら滅多に遭遇しないってモノらしいので、まぁいいかなと。
てなわけでプログラムは終了。
ハイウェイを再び飛ばして、ホテルへと戻ってゆく。
帰りの車内でも世間話をいろいろ。
やはり物価は総じて高いらしく、たまに日本に帰るとその安さを実感するのだそうな。
ガイドさんは学生時代のワーキングホリデーの延長でここに滞在することになって、今は観光客相手に仕事をしているけれど、こっちはこっちでいろいろ大変みたい。
やはり日本は、恵まれているんだなぁと。
最後にアンケートを書いて、ホテル前で降ろしてもらい、感謝の言葉を伝える。
夜間に郊外に行くことは、こういったツアーくらいでしか体験できないから、良い経験になった。
実は出国前日まで最低催行人数に届かず、ずっと保留になっていたので、半ば「無くてもいいかも」と思っていたくらいだから、とりあえずそれっぽく体験できたのでよかった。
シャワーを浴びて、荷造りをして、明日に備える。
明日は9:20にシャトルバス乗車。
長くて、でも充実した1週間だった。
明日、帰国します。
8:00、起床。
楽しかったケアンズ滞在も、今日が最終日。
やることは何も無く、飛行機に乗って帰国するだけだ。
部屋を片付け、忘れ物が無いことを確認する。
初日、部屋いっぱいに散らかしたレースグッズは元通りに片付き、また整然とした部屋に戻る。
旅の終わりを実感する。
あ、そういえば朝食を用意してなかったな。
機内食は、成田到着のおよそ1時間前に出てくるプランのみの予約なので、何か買って食べなければ。
急遽、近くのコンビニでささっと探すことに。
空港行きのシャトルバスは9:20に来る。
残り、あと20分か。
小走り。
そして、、、結局のところ、相変わらずのサンドイッチ系を2つほどw
おっ、まさかの見切り品:1個1.99ドル。
スーパーより安いじゃん。
手元にはちょうど2ドルコインが2枚あったので、これで支払い。
硬貨は日本円に両替できないからね。減らしておくに越したことはないのです。
ホテルに戻って軽く食べた後、改めて、荷物を抱えてフロントに行く。
そしてオバチャンにチェックアウトする旨を伝える。
お。初日とは違う人だな。
そいやフロント従業員で男性の姿は一度も見なかった。
追加チャージが無いことを確認し、チェックアウト完了。
「みんなの親切なサポートのおかげで、レースを完走することが出来た。ありがとう。」
恒例の感謝の言葉、去年のIRONMAN Gurye: Korea(韓国・求礼)はハングル語だったから苦労したけど、今回はヘタクソ英語ながら、わりとすんなり伝えることができた。
ホテル前でしばし待つ。
初日、早朝に到着し、ホテルのフロントが開くまで待ったのと同じ光景。
けど、1週間の前と後とで、その感じる世界は全く違ったものになった。
マイクロバス到着。
おっ、初日と同じ運ちゃんだ。
後部トレーラーにハードケースを載せてもらう。
おや。行きと違ってすでにほかのBIKEケースがいくつかあるな。
でも乗客は自分を含めて4人か。
これならタクシーとほとんど変わらないスピード感でいけそうだ。よかった。
結局、今回の旅路でタクシーは使わなかった。
けど、ぜんぜん問題無かった。
むしろ、ホテルと中心街の往復をもしタクシーばかり使っていたら、中心街のホテルに泊まるのと変わらない金額になっていただろう。
タクシーを電話で呼んで、待つ時間も掛かったことだろう。
たまたま、かろうじて徒歩圏内だったし、たまたまバス路線がバッチリだったから良かった、、、
けど、今後のレースは、メイン会場がどこなのかをもう少し確認してから予約するようにしよう(汗
車窓から眺めるケアンズの景色。
おぉ!
あれはRUNで走ったコースじゃないか。
想い出を噛み締める。
やがて車窓から見えるそのRUNコースは折り返し地点を迎える。
車はコースを離れ、街を離れ、空港へと進んでゆく。
9:40、ケアンズ国際空港に到着。
運ちゃんにハードケースを降ろしてもらい、See you next year〜なんて声を掛けてもらう。
最後まで陽気な人だったな。
中に入る。
おぉ、すでにチェックインの行列ができている。
そのほとんどが、BIKEケースを携えたレース参加者によるものだ。
時間に厳しいLCCゆえ、送迎バスではなくもっと早いプランにしたほうがいいかなぁ、などと悶々としていた、数ヶ月前の予約作業。
けど、長蛇の列とはいえさすがに途中でブッたぎって離陸してしまうことは無いだろう。
たぶん。
それに、自分の後からも続々と人が集まってきて、列を延ばしている。
だから、ここまで来ればもう、大丈夫だ。
もちろんそれとともに、いよいよケアンズから旅立つときが刻一刻と迫ってくるのを実感する。
レースの面影は、辛うじて周りの人たちのほとんどがその関係者だからまだ残っているけど、それももう間もなく、終わってしまうんだなぁ。
ずらーっと並んだ列を、少しずつ前に進みながら順番を待つ。
みんな、すげー装備だな。
けどなぜか、ハードケースは少なめだ。梱包、めんどくさいからね。(汗
しかしそれにしても、国際空港にしては小さい空港だ。釜山と同じような感覚かな?
でも去年のGuryeよりはレース会場が圧倒的に空港から近い。
アクセスの良さは過去のレースで一番かもしれないな。
しばらく待ち、ようやくチェックイン作業の順番になる。
なんだかんだで1時間ほど並んでいたな。
Hello〜
なんて言いつつ、パスポートを渡し、荷物を台に載せて重量チェック。
リュックサックは7kg。
おっと、、、やばい、結構重いな。
続いてハードケースを載せる。
35.0kg。
うっわ!やばっ、ジャストじゃん。
ってか、ブレが落ち着いて・・・「35.2kg」って表示されてるんですけどー。
なので、係員が作業している間もハードケースに寄り掛かるフリをして重量を分散させるようにごまかすw
どうやら見逃してくれたのか、気付いていないのか、最初に載せた数値でクリアなのか、行列が長いからさっさと進めようとしているのか、、、かろうじて追加チャージはされずに済んだ。
ジェットスターの重量チャージはいちいち高いし厳しいらしいからね。よかった。。。
にしても、そんなに重くなっていたのか。
行列に並んでいる際に、リュックサックから圧縮袋に詰め込んだ衣類のうちのひとつを、機内持ち込みバッグに移して「余裕っしょ」なんて思ってたけど、もしそれをやらなかったらアウトだったのか。。。
思えば行きも帰りも、ハードケースを使っている選手はあまり見なかったな。たいていがソフトケースだ。
ハードケース自体が重いからいろいろ大変だけど、きっとガードは硬いはずだから、まぁ、、、純粋な重量オーバーにならない限りは今後もコレを使っていこう。
2010年、宮古島の際に購入し、2012年、五島長崎で使って以来、分解と梱包が手間ゆえ、国内大会ではその後全く使わなくなった。
そして、去年の韓国で久々に使用。
まさかの出発5分後のキャスター破損に絶望しかけたけど、なんとか最後までいけた。
帰国後、カバン修理屋さんで発見したキャスター修理サービス。
ものは試しとこれをお願いしてみたけど、無事最後まで頑張ってくれた。
黙々と作業をしていた係員が口を開く。
座席は非常口だが、英語は大丈夫か?
これはもう、ハッタリでNo Problem ! なんて答えたり。
続けて何か言ってたけど、たぶんこれはCO2ボンベのことだろう、なんて単語の端々で判断して、機内持ち込みの手荷物バッグからこれを出して見せる。
容量は?ってたぶん聞かれたと思うので、16mlが2本だ。って答えて、とりあえずクリアw
むこうも、行列が長いからあまり細かいことは言わないのだろう、いろいろ怪しかったけどなんとかパスできた。
チェックインを済ませ、出国手続きエリアへと進む。
おっ、こちらはまだ空いているな。
無人機でささっと終える。
続いて手荷物チェック。
係員のオバチャンが、液体系はダメよって説明をしていたのと、イラストで100ml以上はダメって書いてあったので、なんとなく面白がって、手持ちのペットボトルを見せて「これ残り100ml以下なんだけど、いける?」って聞いたら「ダメ〜。それか、飲んじゃな」って返される。
まぁそうだよねw
少し飲んで、残りを捨てる。
そして検査ゲート。
まぁ、やましいモノは何もないからこれもささっと、
ピンポーン。
おろ?腕時計がやっぱり引っ掛かったかな?
係員がポケットあたりをジェスチャーで示していたので、、、あっ、そうか、まさかのお菓子の包み紙!
すごいな、こんなのにも反応するんだ。
さっきのペットボトルオバチャン(違w)が、あらまぁチョコレートね、なんて事を言ってた。
それからX線の荷物チェック。
あれ、こっちもピンポーン?
オッチャンが「ハサミ入ってる?」って聞かれたけど、いや、、、入ってないんだけどなぁなんて思いつつ、中身を確認する様子を眺める。
そして、半透明ポーチの「いろいろグッズ入れ」を見て、
あっ、、、
そうだ!こっちに入れっぱなしだったっけ。
ハサミを取り出して再度のX線チェックを受け、今度はクリア。
ごめーんハサミ没収なのよん、なんて言われたけど、いやいや、これは自分のミスだ、って返して、バイバ〜イと言いながら破棄される。
あのハサミ、湿布のようなベタつく材質も綺麗に切れる、ちょいお高いやつだったけど、まぁ西友に行けばまた買えるから、そのうち買い直しにいこう。
荷物をまた身に付けて、今度こそ全部完了。
Duty Free売り場はカンペキに素通りし(笑)、待合エリアに出る。
あァ、そうだ今回のフライトチケットは「しっかりMAX」だ。
いくつかある特典のひとつに、ラウンジ利用サービスがあったな。
てなわけで、搭乗開始まで30分くらいしか無いけど、せっかくだから利用。
搭乗券を受付で見せて、ちゃんと入れることを確認のうえ、中に入る。
ロビーとは違った高級感のある、静かな空間。
そいや初めて海外旅行に行った20年前、大学生のとき。一緒に行った友達が空港でバイトしていて、その立場を利用して様々な特典をめっちゃ活用していたお調子者だったけど、そのときもラウンジを利用したっけ。
その代わりきちっとした格好で入る必要がある、ってことでスーツで行ったけど、あのとき以来だ。
ここではTシャツでも入れたけどw
昨晩の星空観光ツアーでの解説では、カジノの服装も世界一ユルいと言ってたけど、そんな感じなのかも。
軽食と飲み物を少し口にしつつ、ひとときの時間を過ごす。
しばらくして、係員のオネーチャンが「なんとかが何分前でーす」的な事をアナウンスし、数人がぞろぞろと出て行ったので、自分も出ることに。
がやがやと活気に満ちるロビー。
まぁ、こっちのほうが落ち着くと言えなくもない。(何
お土産屋さんを見て歩く。
コンビニを見てまわる。
そしてペットボトルを購入。お値段、3ドル60。高いなぁ。
手持ちの現金は、50ドル紙幣が1枚、10ドル紙幣が1枚、1ドル硬貨が1枚、10セント硬貨が1枚。
硬貨を増やしたくなかったのでクレジットカードで支払う。
おや、決済を日本円(JPY)でもできるのか。
でもたしか今、オーストラリアドル(AUD)が少し安くなってるから、後者で支払ってみるw
しばらくして、搭乗が始まる。
列に並ぶ様子を眺めつつしばらく待ったのち、空いてきたところでこれに加わる。
そして機内へ。
座席は今回も非常口席だ。
そして日中ゆえの帰りの便はもちろん、窓側席だ。
って、おっと、非常ドアコックがゴツいから足元が少し出っ張ってるな。
でも他の席よりは相当マシだ。
間違って選んでしまった「しっかりMAX」。
けど、最大のメリットである「広々とした足元」は、特にレース目的で行く今回の旅路では大正解、と判断して良かったと思う。
肝心の英語力も、今回「たまたま」なのかは分からないけど、往復ともに全く要求されることは無かった。
出発準備が整い、飛行機が動き出す。
滑走路にゆっくり移動、そしてそのまま出力を上昇させ、テイクオフ。
ケアンズの街並みが見える。
港街が見える。
死力を尽くした大地が過ぎてゆく。
ありがとう、ケアンズ。
高度を上げた機体は、北半球に向けて進んでゆく。
その眼下に広がる、澄みきった海。
青い海、
エメラルドグリーン、、、
グレートバリアリーフ。
これがグレートバリアリーフか。。。
なんて綺麗なんだろう。
セスナから見るツアーや、スカイダイビングでの眺めも検討したけど、いろいろ考えてそれはやらなかった。
けど、最後に数分間、頑張ったご褒美にこれを見せてくれた。
感謝。。。
それからしばらく、参戦記をメモしたり、ウトウトしてきて、仮眠をとったり。
ふと目が覚めて現在地を確認、赤道の上空を通過。
しばらくまたウトウト。
そしてまた外を見る。
グアム島が見える。
あとは海だけか。
寝る。
また起きて、参戦記を書く。
今回も毎日、常時メモをしまくった。
メインページに体裁を整えて、写真も載せて完成するその日は果たして、いつ頃になるだろうか。
機内が明るくなり、機長からアナウンス。
どうやら食事が運ばれる時間のようだ。
ということは、あと1時間くらいか。
帰りは早く感じる。
運ばれてきたのは、グルテンフリーヌードル。
グルテンフリーって何だ?w
って、ただのカップラーメンかい〜
今回の旅路で最も物価の高い食べ物はこれでした(汗
Web予約画面では皿に載せられてウマそうに見えたんだけどね。
ジェットスターでの機内食はもう、利用しないだろうなw
時計を日本時間に合わせる。
17時。
雲の上だからか、まだ明るい。
けど到着する頃には暗くなっていることだろう。
着陸態勢。
雲の上を飛ぶ。
左側から照らされた太陽の光が、右側の窓、目の前の雲に丸い虹となって光り、そして機影を雲に映し出す。
ブロッケン現象。
これがブロッケン現象なのだろうか。
初めて見た。
最後の最後まで、なんて幸福をもたらしてくれるのだろう。。。
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機体は高度を下げる。
機長からのアナウンス。
IRONMAN Cairnsに参加のみなさん、お疲れ様でした。前日まで天候が心配されたましたが、当日はすっきり晴れたと思います。
また来年2020年、ケアンズでお待ちしております。
・・・粋なコメント。
そしてまもなく、着陸。
手荷物をまとめ、列の最後の方まで待ってから降りる。
客室乗務員が、また来年〜と声を掛けてくれる。
機械による入国審査を通過し、荷物回収のコンベアで待つ。
まだ廻ってすらいない。
ほら、先を急いで飛行機を出ても、預けた荷物がある限り大差無いよね。
やがて回りだす荷物、それから従業員の手によって運ばれてくる数々の、巨大なBIKEケースたち。
けど、いずれも自分の荷物はまだみたいだ。
まぁ焦ることも無い。
しばらく待ち、見慣れた荷物を目にしてこれを追い掛け、リュックサックを回収。
それからハードケースも回収した。
それにしても、なんかハードケースがキーキーいうと思って確認したら、、、
あっ!
留め具4箇所のうち3箇所が外れてら。
あと1個取れたらタイヤごと取れてしまう。
どこかで応急処置をしたいな。
税関を通る。
申告するものは何も無い。
通過しつつ、その税関の台にガムテープがあるのを発見。
そこで従業員に事情を話し、留め具部分をカバーするように、ガムテープを何枚か貼らせてもらう。
作業ののち、お礼を言って、出口へ。
そこは1週間前に見た、第3ターミナルの光景そのものだった。
ようやく帰ってきた。。。
さて、ここから都心まで、どうやって移動しようか。
って、実はもう1,000円バス一択と心は決まっているw
目的地は、少し迷ったけど今回は往路と同じく、銀座にしてみよう。
なんせ地下鉄のホームまでのアクセスがラクだった。
もし銀座からの乗車が混んでたら、ひと駅逆に乗って、東京駅から乗ればたぶん、そこそこ狙い通りのスペースにハードケースを置けるのではないかなと。
そういえば両替は、、、まぁ、いいかな。
透明な紙幣を家族に見せてあげよう。
結局、残ったのは61.1オーストリアドル。
空港での両替レートは1オーストリアドル≒65円だったので、せいぜい4,000円くらいにしかならない。
事前情報で、ケアンズはクレジットカードがどこでも使えるとあったけど、たしかにほとんどそうだった。
現金を使ったのはバスと、あとカジノくらいか。
もちろん、カジノでクレジットカードは間違いなく使えるだろうけど、もし使ってたらもっと散財していたかもだから、有限に持参していた現金で遊べて、よかったかなと。
バス乗り場に向かう。
待っていると、係員が近付いてきて、「自転車はダメだ」って言ってきた。
ハードケースに入れててもダメなんかね。
往路は大丈夫だったと伝えても、規則だから駄目!と、なんとまぁ、融通の利かない事務作業だこと。
まぁいいや。
とりあえず引き返して、バスチケット売り場に相談しに戻る。
成田空港は広いけど、第3ターミナルは狭くてラクでいい。
ってその道中、ついにタイヤが外れた。
うーん、今回はタイヤをそんなに転がしていないのに外れたか。
移動距離は自宅から駅までと、成田空港内の一部と、ケアンズ空港内の一部と、ホテル内の一部だけなのに。
留め具のネジを増強したり、スパナを持参したり、はたまた溶接じゃないけど、何か対策をしないとな。。。
いずれにしても帰路でよかった。
韓国での、あの絶望的な経験はもう勘弁。
チケット売り場に戻り、さっきのオバチャンの列に並ぶ。
そして順番になり、事情を話したら、別のバス会社かつ同じ路線のチケットに交換してもらうことができた。
でも今日は同様に荷物も多いし、断られるかもねぇ、なんて、隣のバス会社のニーチャンを交えて話を少し。
とりあえず、バス乗り場にもう一度行ってみる。
お。さっきとは違う乗車場所(と言っても隣だけど)だ。なので可能性を試す価値はありそうだ。
で、、、さっきとは違う係員が寄ってきて、、、
中身は何ですか?
と聞いてきたものの、免責はありませんので何とかかんとか、みたいな事を言うに留まったから、とりあえず載せることができた。
よかった。
次回は、、、次回があれば、だけど、どうしようかね。
帰りはまぁいいとして、行きはきっとまたキッチリ時間を決めてプランを組むだろうから、バス乗り場で「ダメ」って言われたらちとキツい。
また後日、考えよう。
乗客と荷物を載せ、バスが出発する。
そして第3ターミナルから第2、第1と経て、東京・銀座へと向かう。
満席。
高速道路を走っていると、車中、花火が見えた。
あァ、ディズニーランドか。
バス乗車拒否の件で1〜2本逃したことになるけど、そのぶん花火が見れたからよしとしようw
街が近付いてくる。
きらびやかな夜景。
やはり東京って街は、凄いな。
東京駅前でほとんどの乗客が降り、そして銀座に到着。
往路で通った道を逆に辿り、同じエレベーター、同じルートで地下鉄のホームに向かう。
ちょうどエレベーターを降りたところで電車が来ていた。
わりと空いている。
ハードケースを置くスペースもありそうだったので、そのまま乗車。
日本の、いつもの平日の帰宅通勤客に交じって、いつもの日常に戻ってゆく。
駅に着き、ヨメさんに車で迎えに来てもらう。
去年の夏、ヨメさんが一念奮起してようやく取得した運転免許。
そして車をつい先日、レースわずか2週間前に購入したが、さっそくひとつの役目を果たせた。
ヨメさんに感謝し、家路につく。
長かった旅はその全てが完璧に、完全に、希望通りにこれを完遂することができた。
学生時代、ロングトライアスロンを夢見てからおよそ10年。
2010年、宮古島大会の完走を皮切りにこれを次々に叶えてゆく。
そして2016年、国内5大ロング大会を制して以降は、IRONMANブランドをベースに、その遥かな世界へと飛び立つことが出来た。
2018年、最初の海外ロングレース、韓国・求礼:Gurye。
平地メインのコース、加えて制限時間の長さゆえ、もはや完走は当たり前のこととなり、やがてその目標や満足感はいかに順位を、そして自分の納得のゆくタイムを刻めるかにシフトしてゆくことになった。
2019年、Asia-Pacific Championship。
次なる舞台をCairnsに選ぶも、冬季練習中の負傷も加わって準備期間としては必ずしも満足のいく内容とはいかなかったが、終わってみれば過去のロングレースの中で最も速いRUNとなり、全体的な反省点は多いものの、42歳という年齢を考えれば「まだやれる」と思えた事に、ひとつの安堵感を得る結果となった。
さて、次はどのレースにしようか。
世界で開催されるレースは何も、IRONMANブランドだけではない。Challengeシリーズもあれば、ローカルレースもある。
けど、やはり生涯目標としてブレずに在り続けているもの、それは言わずもがな、IRONMAN Kona: Hawaii - World Championshipに他ならない。
もちろんこれを志す以上、全体の4分の3以下の低レベルな成績を刻むような現状では到底太刀打ちできないことも分かっているし、仕事や家庭のせいにした、おろそかな練習ではいつまで経っても順位が上がらないことも分かっている。
そう、この年代が最激戦区、つまり同じ境遇の仲間たちでも何かしら工夫して、正面から向き合いつつも高いレベルでの闘いを繰り広げていることは、紛れもない事実なのだから。
きっとそこにある差は、仕事や家庭環境では言い訳ができない程の、この競技に対する覚悟であったり、真剣さの違いにあるのだろう。
街を走っていても、白髪の高齢ランナーに抜かれることはよくある。
だから年齢を言い訳には出来ないことは、良く分かっているはずだ。
レース雑誌を読んでも、一般社会人をしつつ実行しているトレーニングメニューを、どこか他人事に思ってしまうことはよくある。
けど、それほどまでに打ち込まなければ夢の実現に向けた舞台に立つことすら叶わないことも、良く分かっているはずだ。
少ない練習機会を、一度の練習量でカバーすることはそろそろ体力回復も考えると難しくなってきた、という事を最近、実感するようになってきた。
やはり一度の練習量は抑えつつも、その回数をこなすことで身体に負担を掛け過ぎず、レベルを高めていく方法にシフトする必要があるかもしれない。
体重も落ちにくくなってきた。
不摂生をしても、一度の練習で元に戻るような楽観的なことが、次第に効かなくなってきた。
本当だったら、こんな辛いことはしなくてもいいのかもしれない。
ゲームをやったり、ヨメさんや娘ともっと遊んだり、家の中でダラダラ過ごしていたようが、よっぽどラクに生きられる。
だが、それだと後悔することを他ならぬ自分が一番よく分かっている。
畏れ多くも、ハワイを志す以上、
年齢を重ね、ライバルが少なくなる頃までこれを続けてそのスロットを獲得することを志す以上、
世界12の国と地域のIRONMANを完走し、Legacy Programで推薦されることを目標にする以上、、、
これをやり続けることは必然のことだ。
そしてこれを続けているうちに娘も大きくなり、仮に競技は違ったとしても、興味を持つジャンルが違ったとしても、ひょっとしたら親父の背中に何かを感じてくれるのではないか。
そしていつの日か、あわよくば親子対決ができるのではないか。
そんな夢を抱きつつ、今日この日この一日を精いっぱい、走ることを続けてゆく。
2015年、日本:北海道。
2018年、韓国:求礼。
2019年、オーストラリア:ケアンズ。
Legacy Program推薦に向けた闘いは、その3つめの称号を獲得した。
残すレースはあと、9つ。
年と歳を重ねるうち、もしかするとこれは単なるフラグ立ての作業に成り下がるかもしれない。
相変わらず完走して御の字になるのかもしれない。
けど、せっかく「IRONMANレースの参加」という動機をもとに世界各地を旅行できるのであれば、モチベーションの動機付けとしてであれば、それでもよいかもしれない。
もちろん、それは逃げの言葉ではない。
心のどこかに、娘が大きくなれば自分の練習時間ももう少し確保しやすくなるのでは、と思っているところがある。
だからその時期になったとき、今以上に質の高い練習ができるよう、そしてそのための力を発揮できるよう、今から準備を進めておく。
良好な親子関係を維持しつつ、自分の夢を追い求め続ける。
いつまでも少年のような夢を想い描きつつ、明日に向かって走り続ける。
昨日より速く。
昨日の自分より強い意志を持って。
きっとその先に、叶えたい夢への道が続いている。
進みゆく時間の流れとともに一歩一歩確実に、夢の世界へと突き進んでいこう。
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