>> モニュメントバレー / グランドキャニオン <<

1998年10月

 

ロサンゼルスを後にし、一路モニュメントバレーを目指す男2人。しかし、目的地まではフリーウェイを車で10時間以上という強烈な距離。そこで、交代で運転し、片方はその間睡眠をとることにより宿代を浮かす方法で夜を徹して運転するこという、なんとも無茶なスケジュールをたてたのであった。

 

モニュメントバレー・ナバホ部族公園

地獄の連続運転ののち、朝9時にようやくモニュメントバレーに到着!一休みしたのち、ビジターセンターでまずは情報収集。そして観光案内に沿って、車でその観光ルートをまわってみることにする。感想は…とにかくデカい!なんか、とにかくすごいの一言に尽きる。テレビCMでよく見る景色を自分の目で見て、しばし感動…というわけで、下の写真で、その感動を少しでもおすそわけをば。この景色に言葉は無用。(ていうか手抜き)




キャイ〜ン。とかアホなポーズをとっているのは置いといて。どういうわけか、ここモニュメントバレーはアメリカの国立公園には指定されていない。それと余談になるが、公園名にもなっているナバホ部族というのはこの地域に住む原住民のことらしい。文字を持たず会話のみで意思疎通を図るというその独自の生活文化を巧みに利用したのが、かの第二次世界大戦の暗号通信である。ことごとく日本に暗号を解読され窮地に陥っていたアメリカにとって急務であったのが、解読不可能な暗号の開発。これにナバホ語が利用されたのである。。。という事を「ウインドトーカーズ」という映画で初めて知りましタ。…まぁ、戦争終結後も長い間この事は国家秘密にされていたということなので仕方ない。それよりこの映画、「ザ・ロック」「60セカンズ」のニコラス・ケイジ主演、プラス「フェイス・オフ」「ミッション:インポッシブルII」のジョン・ウー監督というホットな作品なので是非見てはいかがだろうか。

 

 

グランドキャニオン国立公園

さて、しばし堪能した後ブランチを済ませて、次なる目的地、グランドキャニオンへ移動。これまた3時間ほどかかるんだが、まぁ、徹夜ドライブに比べれば大した事はない。しかしまぁ…行けども行けども不毛地帯が延々と続き…こんなところで故障したりトラブったら一体どうなるんだろう…と、後から心配になってみたり。

そうこうするうちにようやくグランドキャニオンの敷地内(?)に到達。とは言え、とにかくでかいグランドキャニオン、観光ポイントも無数にあり、そしてこちらも時間が十分あったのでそのほとんどを周ってはみたのだが…何と言うか、だんだんその凄さが当たり前になってきて、「どこも同じじゃん」とか、「ただの崖が続くだけじゃん」という、これまたなんとも贅沢な感想を抱いてしまう我々。いや、確かに凄いし、日本じゃ絶対にありえない雄大な景色なんだけど、こうあちこち凄いのを連続して見せつけられちゃうと、ん〜何と言うか、ありがたみが薄れるというか…


とまあ、そんなわけでも一応あちこち動きまわっているうちに陽も傾いてきたので、その姿(右下の写真)を眺めることにした。ガイドブックによると、昼に訪れても意味がない。朝日と夕陽を見なければ来た意味がない、とのことだったのが、なるほど確かに、次第に絶壁を闇に消していく姿は、真昼とはまた違った美しさがあるものだと実感した。

その後、現地で予約をしておいたコテージ風の宿に移動するのであったが、予想よりもはるかに距離があったので道中、結構心配したものだったが、無事に辿り着いてホッと一安心。

その晩は雲ひとつなく、気温もかなり低く、ピンと張り詰めた空気に支配されていた。そして頭上には無数の星が散らばる。思えば、これほど多数の星を見たのは生まれて初めてだった気がする。考えてみれば日本ではなかなか星を綺麗に見ることができない。このようなド田舎の澄んだ空気のお陰でこれほどまでに美しいものを見られるとは。しばし、地球を感じる。

などとクサいことを考えながらもいざ就寝。のハズだったのだが、布団が、無い。うむー。まぁ寝てしまえば大丈夫だろう、と思っていたのだが、だが。これが、また、さ、寒くて、できない。我慢できない!!寒すぎる。。。全然眠れない。。。ふと相方を見ると、同じく震えていた。そして二人の意見は合致する。車の暖房をきかせ、車内で寝ることにしたのだが…

実は、先にも述べたとおり、この宿はグランドキャニオンから車で2時間以上離れた場所にあったので、朝日が昇るグランドキャニオンを見ることは諦めていたのだが、こういう状況になった以上見るしかない!!ということで、これが幸か不幸かグランドキャニオンに戻ることになり、結局見ることができてしまった。そして…その美しさと言ったらもう…

 

ピンと張り詰めた空気を和らげる太陽の雄大な姿を見届け、すっかり明るくなったあたりでこの場所を後にし、ほとんど意味をなさなかった宿のチェックアウトを済ませ、朝食をとり、そして休むことなく次なる目的地、ラスベガスへと我々は車を走らせるのであった。

 

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